旧JALの倒産予測

財務諸表の数箇所を見るだけ

財務諸表の数箇所を見て簡単な計算をするだけで、上場企業の倒産度合いが分かります。財務諸表を数箇所見るだけで、会社の大まかな財務状況を判断できます。時間にするとほんの数分で終わります。

経営破たんした日本航空(9205 JAL)の上場廃止前の財務諸表を見て、倒産度を調べてみましょう。それでは早速始めましょう。会社更生法適用申請前のJALの平成22年3月期の第2四半期決算短信(2009/11/13発表)を使って計算します。

チェックポイント1:自己資本比率

1番目のチェックポイントは自己資本比率です。

自己資本比率は、企業の安全性を判断するも財務分析指標のひとつで、この比率が高いほど企業の安全性が高く、一般的には、50%以上が望ましいと言われています。

自己資本比率は、次の式により計算しますが、既に1ページ目に8.2%と掲載されています。

  • 自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産 × 100 = 137,530 ÷ 1,682,719 × 100 = 8.17%

8.17%と非常に低い数値が出ました。巨額の赤字を出しているので、早急な自己資本の増強が必要です。

JAL

チェックポイント2:流動比率

2番目のチェックポイントは流動比率です。

流動比率は、企業の財務の安全性を判断する指標で、資金繰りに問題がないかを判断できます。一般的に、150%あれば、当面の資金繰りに問題ないと言われています。この指標でもある程度の倒産危険度を判定できます。

流動比率は次の式により計算します。

  • 流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100
JAL

流動資産

まず資産の部の流動資産の合計額をメモします。流動資産は、439,419百万円です。現金預金が97,588百万円、受取り手形と営業未収金は203,704百万円あります。流動資産は1年以内に現金化できる勘定科目です。

流動負債

次に、負債の部の流動負債の合計額をメモします。流動負債は、667,168百万円です。流動負債は1年以内に支払期限が到来する勘定科目です。

これで流動比率を求めることができます。では、流動比率を計算してみます。

流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100 = 439,419 ÷ 667,168 ×100 = 65.8% となり、150%を大きく下回っており、流動比率も非常に厳しい数値です。

結論

これで会社の健全度チェックは完了です。このふたつの指標だけで、財務の安全性がだいたい分かります。JALは、流動比率も自己資本比率も赤信号点灯中です。JALへの投資は見送りが賢明です。

JALは、2010年1月19日に東京地裁に会社更生法の適用を申請しました。

【緊急】今すぐ、インターネットのIRページや郵送されてきた決算短信を見て、自分の保有株の流動比率と自己資本比率を調べてください。

そして、危険だとの結論に達したら、迷わず保有株は売却してください。