シルバーオックス財務諸表から倒産予測

不渡りと四半期報告書の提出遅延

東証1部のシルバーオックス(8024)を見てみましょう。2009年7月15日に不渡りを出し、8月11日に四半期報告書の提出遅延発表があり、倒産は時間の問題でしたが、予想通り2009年9月1日に破産手続開始決定の発表がありました。

シルバーオックス:自己資本比率と流動比率

では早速最新の62期決算報告書(平成21年3月期)を見てみましょう。

シルバーオックス

株主資本

まず、連結貸借対照表の純資産の部から、株主資本を計算します。株主資本は、純資産から新株予約権と少数株主持分を除いた金額になります。

シルバーオックスの場合、純資産から少数株主持分を引いた金額が株主資本となります。

◆ 株主資本 = 純資産 - 少数株主持分 = 3,074 - 96 = 2,978百万円

総資産

総資産は、資産の部の合計10,795百万円になります。

自己資本比率を求める

必要な数字が揃ったので、自己資本比率を計算してみます。

自己資本比率は、企業の安全性を判断するも財務分析指標のひとつで、この比率が高いほど企業の安全性が高く、一般的には、50%以上が望ましいと言われています。通産省の商工業実態基本調査では、大企業の製造業平均値は40%、卸売業が22.8%、小売業が24%となっています。

自己資本比率は、次の式により計算します。

  • 自己資本比率 = 株主資本 ÷ 総資産 × 100

では、さっそく自己資本比率を計算してみます。

◆ 自己資本比率 = 2,978 ÷ 10,795 × 100 = 27.5

シルバーオックスは低い数値が出ました。支払手形及び買掛金と短期借入金が多いので、早期に業績回復が見込めなければ、危険水域です。

流動資産

次に資産の部の流動資産の合計額をメモします。流動資産は、4,658百万円です。現金預金が141百万円、受取り手形と売掛金は2,502百万円あります。流動資産は1年以内に現金化できる勘定科目です。

流動負債

次に、負債の部の流動負債の合計額をメモします。流動負債は、6,562百万円です。流動負債は1年以内に支払期限が到来する勘定科目です。

流動比率を求める

これで流動比率を求めることができます。

流動比率は、企業の財務の安全性を判断する指標で、資金繰りに問題がないかを判断できます。一般的には150%あれば、当面の資金繰りに問題ないと言われています。この指標である程度倒産危険度を判定できます。

流動比率は次の式により計算します。

  • 流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100

それでは、流動比率を計算してみます。

◆ 流動比率 = 4,658 ÷ 6,562 ×100 = 70.9

となり、100%を大きく下回っており、厳しい数値です。

結論

これで会社の健全度チェックは完了です。簡単ですね。このふたつの指標だけで、財務の安全性がだいたい分かります。

シルバーオックスは、流動比率も自己資本比率も注意信号点灯中です。特に、支払手形及び買掛金が、現金預金と受取り手形の合計金額を上回っており、これは大問題です。シルバーオックスへの投資は見送りが賢明ということでした。