合計所得金額と総所得金額等の違いを理解すると、国民健康保険料の所得割が見えてきます。また、国民健康保険で「所得」の用語を使うときは、自治体によって所得の範囲が変わってくることがあります。自治体のホームページは概して不親切なところが多いので、自力で調べてください。窓口で聞いても100%信用しないほうが良いと思います。
確定申告書の給与所得、雑所得、配当所得、一時所得など、表の丸1~丸8の合計金額(丸9)が「総所得金額」です。

【注意】「総所得金額等」ではありません。
合計所得金額とは、上記の総所得金額に次の所得を加えた金額になります。
(注)上場株式等に係る譲渡損失と申告分離課税を選択した上場株式等に係る配当所得との損益通算の特例の適用を受けている場合にはその適用後の金額、上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の適用を受けている場合にはその適用前の金額が合計所得金額に含まれます(国税庁:No.1331 上場株式等の配当所得に係る申告分離課税制度から)。
総所得金額等とは、上記の合計所得金額に、次の繰越控除を行った後の金額になります(国税庁のホームページ参照)。
つまり繰越控除の適用後が、「総所得金額等」で、繰越控除の適用前が「合計所得金額」となります。
上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除があると、
1. 繰越控除適用後の「総所得金額等」-33万円なのか、
2. 繰越控除適用前の「合計所得金額」-33万円なのか
によって、国民健康保険料が大きく変わってきます。
1.の繰越控除適用後の自治体なら確定申告しても、上場株式等の譲渡益と申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得から繰越した譲渡損失を引いた額がマイナスなら、国民健康保険料に影響ありません。プラスならその額が国民健康保険料に反映されます。
複数の特定口座の源泉徴収あり口座を持っているときは、自由に申告する口座を選択できます。たとえば、損益がプラマイゼロになるように確定申告すれば、国民健康保険料には影響ありません。
2.の 繰越控除適用前の自治体は、残念ながら上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除のための確定申告をすると、上場株式等の譲渡益は、すべて所得割に反映されます。また配当金を繰越控除に充当すると、その金額も所得割に反映されます。
【注意】しかしながら、総所得金額等 - 33万円と書いておきながら、「上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除後」の記述がホームページにない市町村が大多数です。この点については念のために、確定申告前に「国民健康保険条例」で確認しておきましょう。
「課税基準所得」と表現しているケースもあります。念のために「総所得金額」であることを確認してください。また、給与収入-給与所得控除額や、収入金額-必要経費とあれば、それが総所得金額に該当します。
所得の範囲を確認してください。特に上場株式等の譲渡益が算入される場合には、繰越控除の前なのか後なのかを正確に知る必要があります。
上の例は管理人がホームページを読んで判断した結果です。内容が変更になっていたり、修正されていることもあります。必ずあなたご自身で「所得割」の算定方式を確認してください。